Excelセルのアドレスを取得
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こちらでは、RangeオブジェクトのAddressプロパティを利用して、Excelのセルのアドレスを取得する方法について解説しています。
プロパティとはオブジェクトの属性を指します。属性とは、そのオブジェクトの情報そのものです。プロパティはその値を取得したり、設定することもできます。プロパティを利用するにはオブジェクト名とプロパティ名の間に「.(ピリオド)」で結んで記述します。
オブジェクト名.プロパティ名
また、プロパティを設定する場合は以下のように「=(イコール)」を記述し設定値を代入します。
オブジェクト名.プロパティ名 = 設定値
目次
はじめに
こちらでは、Addressプロパティを利用したExcelのセルのアドレスを取得する方法について解説します。今回は、RangeオブジェクトのAddressプロパティを利用しますが、AddressプロパティはRangeオブジェクト以外でも利用されますので、どのオブジェクトで利用できるかも確認してください。
利用するプロパティについて
今回利用するプロパティは以下になります。- Addressプロパティ
Addressプロパティとは
RangeオブジェクトのAddressプロパティはセルやセル範囲のアドレスを文字列で返します
MsgBox関数とは
MsgBox関数はダイアログボックスにメッセージとボタンを表示し、どのボタンが押されたかを示す整数型の数値を返します。
セルのアドレスを取得するサンプルコード
今回のVBAコードはExcelのセルのアドレスを取得するマクロになります。こちらでは、事前にB2セルを選択した状態で処理をします。
Sub sample()
MsgBox ActiveCell.Address
End Sub
実行結果
解説
sampleプロシージャのSubステートメントに引数は設定されていません。ActiveCellプロパティで現在選択しているオブジェクトを取得しています。そして、MsgBox関数の引数に取得したRangeオブジェクトのAddressプロパティの値を設定し、メッセージボックスにアクティブセルのアドレスを表示させています。最後はEndステートメントを利用してsampleプロシージャを終了させます。
複数セルのアドレスを取得するサンプルコード
今回のVBAコードはExcelの複数セルのアドレスを取得するマクロになります。こちらでは、事前にB2~C3セルを選択した状態で処理をします。
Sub sample()
Dim cel As range
For Each cel In Selection
MsgBox cel.Address
Next
End Sub
実行結果
解説
最初にDimステートメントでオブジェクト変数celにオブジェクト型(Object)を宣言しています。 次にFor Each~Nextステートメントを利用して格納する変数にはオブジェクト変数celをコレクションにはSelectionプロパティで選択しているセルのRangeコレクションを設定しています。これによりrangeオブジェクトの数だけ次の行の処理を繰り返し行います。
繰り返し処理はMsgBox関数とrangeオブジェクトのAddressプロパティを利用して選択されているB2~C3セルの範囲の値を取得しメッセージボックスに表示させています。
全てのセルのアドレス値は配列にも格納することができますので、処理の内容に合わせてカスタマイズしてください。
まとめ
今回は、RangeオブジェクトのAddressプロパティを利用して、Excelのセルのアドレスを取得する方法について解説しました。次回は、エクセルVBAでExcelのデータを取得する方法について解説します。
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